🎬YouTubeビジネスの学校ポータル

AIで誰でも作れる時代に、あなたが選ばれる理由はありますか?

🗓 2026-05-25

皆さん、こんにちは。

Jです。

最近、YouTube界隈がちょっとざわついているのを感じている方、多いんじゃないでしょうか。

「収益化が止められた」「今まで大丈夫だったのに警告が来た」という話を、ここ1〜2ヶ月でよく見かけるようになりました。

SNSでも「収益化停止祭り」なんて言葉が流れてくるくらいで、運営者側はみんなちょっと身構えている空気があります。

今日はこの話を整理しておきたいと思います。

何が起きているのか、そしてその変化を私たちはどう受け止めて、これからどう動けばいいのか。

ここをはっきりさせておかないと、なんとなく不安なまま手が止まってしまう人が出てくると思うので。


今、YouTubeで何が起きているのか

まず、ここ1ヶ月くらいでSNSや関連ニュースに出ていた話を、いくつか並べてみます。

ひとつは、AIで量産された低品質なコンテンツへの取り締まりが強まっているという話です。

AIで自動生成しただけの動画、まとめ系、テンプレートをそのまま使い回したような動画。

こういうものに対して、YouTubeの判定が明らかに厳しくなってきています。

ふたつ目は、その流れと地続きで、収益化を止められる事例が増えていることです。

特に狙われやすいと言われているのが、1日に何本も投稿しているチャンネル、サムネイルがどれも似通っているチャンネル、そして「これを見て何か得るものがあるのか」と言われると弱いチャンネル。

これまでセーフだったジャンルでも判定が変わってきていて、運営者の間で不安や議論が起きています。

みっつ目は、AIの使い方そのものが社会的に問われ始めていることです。

声優の方が、自分の声をAIで無断に模倣されたとして提訴したニュースが大きく広がりました。

声や宣材写真を勝手に使ったショート動画が出回っている、という指摘もあって、AI生成コンテンツに対する世間の目が一段と厳しくなっています。

そしてアルゴリズムの面でも、小規模チャンネルが拾われやすくなった、視聴者の満足度やコミュニティとのつながりがより重視されるようになった、という指摘が出ています。

短い動画から中くらいの長さの動画まで、もう一度ちゃんと見られるようになってきた、という声もあります。

ばらばらの話に見えるかもしれませんが、私はこれ、全部ひとつの方向を指していると思っています。


YouTubeを「何を嫌っているか」ではなく「何を残したいか」で読む

収益化停止の話を聞くと、どうしても「次は自分かもしれない」と怖くなりますよね。

気持ちはわかります。

でも、規制やルール変更を「怖いもの」としてだけ見ていると、本当に大事なところを読み違えます。

私がおすすめしたいのは、YouTubeが「何を排除しようとしているか」ではなく、「何を残そうとしているか」で考えてみることです。

YouTubeは慈善事業ではありません。

プラットフォームとして、視聴者に長く居てもらって、満足してもらわないと広告のビジネスが成り立たない。

だからYouTubeにとっての最大の関心事は、ずっと「視聴者の満足」なんですよ。

その視点で今の動きを見直してみてください。

AIで中身の薄い動画を大量に出されると、視聴者は「YouTubeを開いても見たいものがない」と感じます。

これはYouTubeにとって一番困ることです。

だから低品質な量産コンテンツを下げにいっている。

サムネイルが全部同じで、1日に何本も同じような動画が並ぶチャンネルも、視聴者からすると食傷気味になります。

だから判定が厳しくなる。

逆に言えば、YouTubeが残したいのは、視聴者がちゃんと満足するコンテンツです。

見て「面白かった」「役に立った」「この人の話をまた聞きたい」と思えるもの。

今回の一連の動きは、それを残すための調整なんだと私は捉えています。

そう考えると、小規模チャンネルが拾われやすくなったという話も筋が通ります。

登録者が少なくても、視聴者をしっかり満足させているチャンネルなら、YouTubeとしては積極的に紹介したい。

チャンネルの規模ではなく、中身を見て判断する方向に寄せてきているわけです。

これは、まじめにやっている人にとってはむしろ良い変化です。

怖がるニュースではなくて、確認すべきことが明確になったニュースだと受け取ってほしいんですよ。

あなたのチャンネルは、視聴者をちゃんと満足させているか。

問われているのはそれだけです。


AIをどう使うか ―― 全部任せるのか、道具として使うのか

ここで誤解してほしくないのは、私は「AIを使うな」と言いたいわけではない、ということです。

むしろ逆で、AIは積極的に使っていいと思っています。

問題なのはAIを使うこと自体ではなく、「最初から最後まで全部AIに任せてしまうこと」です。

ここはきっちり分けて考えてほしいんです。

整理するとこうなります。

AIに任せていい部分。

これはたくさんあります。

リサーチ、構成案の下書き、タイトル案の洗い出し、サムネイルのラフ案、字幕の生成、編集作業の一部。

こういう「土台づくり」や「作業」の部分は、AIを使ったほうが早いし、正直そのほうがいいです。

浮いた時間を別のところに回せます。

一方で、人間が必ず自分でやるべき部分があります。

それは、自分の実体験、自分が実際に失敗した話、自分なりの見方や解釈、そして視聴者に向けた本音の言葉です。

たとえば、AIに構成案を出してもらったとします。

それをそのまま読み上げて動画にするのではなく、「この説明のところは、自分が実際にやって失敗したときの話に置き換えよう」「ここに、視聴者に本当に伝えたいことをひとこと入れよう」と、自分の手で肉付けしていく。

この作業をやるかやらないかで、出来上がるものが全然違ってきます。

結果を出しているクリエイターを見ていると、ほとんどがこのやり方をしています。

AIで効率化はしっかりやる。

でも、その上に自分の経験と言葉をちゃんと乗せている。

AIだけで完結させてはいないんです。

そして冒頭の話につながりますが、声も映像も脚本も全部AIで生成したコンテンツは、収益化を止められるリスクが高い。

これは今、現実に起きていることです。

視聴者が求めているのは本物の感覚であり、信頼できる相手の話です。

だからAIは、あくまで作業を速くするための道具として位置づけてほしいんです。


あなたにしか作れない部分を、自分で握る

では、AIに任せず自分で握るべき「人間らしい部分」を、もう少し具体的に見ていきます。

動画にどう入れていけばいいのか、という話です。

まず、自分の経験と感情を入れることです。

AIが出してくる説明は、基本的に一般論です。

それはそれで正確なんですが、誰が言っても同じ内容になります。

そこに「私が実際にこれを試したときは、こういう失敗をしました」「この結果を見て、正直こう思いました」という一言を足すと、急にあなたの動画になります。

視聴者は、この「あなたらしい部分」に反応します。

次に、独自の視点や解釈です。

AIが一般論を出してきたら、それで終わりにしないで、「でも自分の場合はこうだった」「実際にやってみると、ここはセオリー通りにいかなかった」と、自分の経験から見た解釈を重ねてください。

一般論に、あなたの実感が一段乗る。

これだけで動画の中身が変わります。

それから、声や表情です。

ナレーションは、できるだけ自分の声でやってほしいです。

AI音声は補助として使うのは構いませんが、メインは自分の声のほうがいい。

顔出しができるなら顔出し、難しければ手元の撮影でもいいので、自分という人間が実際にそこにいる感覚を残してください。

編集についても少しだけ。

AIの編集ツールはどんどん使っていいんですが、テロップの言い回しや、効果音を入れるタイミング、話と話の間の取り方。

こういう細かいところは、最後は自分の手で調整したほうがいいです。

全部きれいに整いすぎていると、かえって人間味が消えてしまうことがあります。

少しの不揃いさは、残しておいていいんですよ。

プロンプトの工夫もひとつあります。

AIに「脚本を書いて」とだけ頼むと、当然ありきたりなものが返ってきます。

そうではなくて、「自分はこういう経験をしてきた」「視聴者はこういう人で、こういうことに悩んでいる」と、自分の前提を具体的に書き込んでから頼む。

同じAIでも、渡す情報の質で出てくるものがまるで変わります。

これは、AIに自分の代わりをさせる作業ではありません。

AIを使って、自分の考えをより速く形にする作業です。

主役はあくまで自分の経験と判断のほうにあります。


これからのキーワードは「試行回数」と「独自性」

ここまでの話を、ふたつの言葉でまとめておきます。

「試行回数」と「独自性」です。

独自性のほうは、ここまで書いてきた通りです。

AIで誰でも一定の品質のものが作れるようになった以上、誰でも作れるものには価値が残りにくくなっていきます。

あなたの経験、あなたの視点、あなたの言葉。

AIには出せないこの部分が、これからチャンネルの価値そのものになります。

もうひとつの試行回数について、少し補足します。

「量より質の時代」と言われると、1本に時間をかけて完璧なものを作らなきゃいけない、と受け取る人がいます。

でも、そういう意味ではありません。

ここで言う質は、最初から完璧なものを出すことではなくて、出して、視聴者の反応を見て、直して、また出す。

この繰り返しのなかで上がっていくものです。

AIに丸投げした動画を毎日大量に出すのはもう厳しい。

でも、自分の経験を乗せた動画を出して、データを見て、次に活かす。

この試行のサイクルは、回せば回すほど効いてきます。

前回のコラムでも、考えながら動く、という話をしました。

今回の内容も、根っこは同じです。

完璧に固めてから動くのではなく、自分なりのものを出してみて、返ってきた反応から学んでいく。

AIで作業が速くなった分、このサイクルはむしろ速く回せるようになっています。

今のYouTubeは、AIで楽に量産した人ではなく、AIを使って自分の価値を速く正確に届けられる人を選ぼうとしています。

怖がる必要はありません。

やるべきことは、これまでとそれほど変わっていないんです。

視聴者の役に立つものを、自分の言葉で、ちゃんと届ける。

AIはそのための道具として使う。

それだけです。

今日はこのあたりで。

また次回。