第2回|コンセプト・ジャンル・設計で止まる問題(シリーズ②)
🗓 2026-07-08

📻 この回のテーマ
YouTubeで伸びない理由の多くは「時間がない問題」ではなく、その一歩手前にあるコンセプト・ジャンル・設計のブレにあります。
もっと言うと、その前の「そもそも自分が何をしたいのか」が固まっていない状態で動き出してしまうと、どんなに時間を積み上げてもブレ続けます。
今回は、その正体を順番にほどいていきます。
📚 シリーズ3本立ての全体像
🎙️ ラジオ本編
01|一番最初にぶつかる壁、そしてその「前の壁」

KYOKO:前回は「時間がない問題」を掘り下げましたが、今回はコンセプト・ジャンル決め・設計の段階でブレている人向けの話をしたいんです。ここが固まっていないと、その先は伸びていかない。
J:ここで悩んでいる人、本当に多いよね。YouTubeを始めたとき、一番最初にぶつかる壁がここだし、この壁が一番高いと思う。
KYOKO:そうなんです。しかもこれは最初だけの話ではなくて、ずっとつきまとう。数年経って方向転換する人もいますし、リブランディングする人もいますし、トレンドに合わせて中身が変わることもある。常に見続けなければいけない問題です。
J:でね、ジャンルとかテーマは、正直ある程度「ある中から選ぶ」しかないのよ。だけどそれ以前の、「あなた何がやりたいの?」というのが自分でわかっていない人が本当に多い。これが一番手前にある壁だと僕は思ってる。
02|ジャンル・テーマ・コンセプトの違い

J:今の時代、この三つの中で一番大事なのはコンセプトだと自分は思ってる。ジャンルとテーマはもう埋まっているから、ある中から選ぶしかない。でもコンセプトは、そこでどう切り口を変えるか、どんな独自性を出すかという話で、それこそがオリジナリティなんだよね。
KYOKO:広いジャンルほど競合が多いので、コンセプトを大きくずらす必要があります。逆にニッチなジャンルだと、そもそも競合がいないからコンセプトをそこまで大きくずらさなくても戦える。
03|ゼロ段階:「何でもいいです」では始まらない

KYOKO:面談やお話を聞いていて感じるのは、「これやりたいです」「これできます」って言ってくれる人は話が早いんです。
KYOKO:狭いジャンルでも、情熱があるというのはすごく大事で。実績がある方はもちろん強いんですけど、そうでない方でも、情熱があれば結果が出ることもあるし、何より継続できる。
KYOKO:逆に難しいのは、「何でもいいんです」「わかりません」と答える方。あなたの好きなものは私にはわかりません。占い師ではないので。
J:私たちが「じゃあこういう感じでやってみたら?」って提案したとしても、本人に意欲がないものは絶対続かない。これはもう何人見てきても同じ。
KYOKO:ちょっとでも「これ興味あるな」「やってみたいな」という一欠片があれば、それを大きくしていけばいい。何もない人はいないんです。絶対にない。
04|普通の人こそ、武器になるジャンルがある
J:世の中の8〜9割は「普通の人」なんだよ。普通の会社に勤めて、普通に家族がいて、特段目立つ経歴もない。「北朝鮮に流されました」みたいな劇的なストーリーを持っている人なんてほぼいない。
KYOKO:本当にそう。じゃあ「普通の人」はどうしたらいいのか。
J:普通が武器になる唯一のジャンルがVLOGだと思ってる。ビデオブログですね。
KYOKO:ただ、ここで注意したいのが、VLOGの捉え方が人によってズレていること。適当に生活の様子をつなぎ合わせてアフレコを被せているものを「VLOGをやっています」と言う人もいる。でもそれはジャンルがVLOGなのではなく、素材がVLOGというだけの話。
J:そう。AIで吐き出した台本を読むよりはオリジナリティがあっていいんだけど、話している内容と映像がまったく合っていないと、結局離脱される。これは次回のシリーズ③で深く扱う話なんだけど、「そもそも視聴者はその映像を見たいのか?」という顧客目線の問題につながってくる。
05|「なんで気づけないのか」問題
KYOKO:同じジャンルで攻めるなら、うまい人の動画をそのまま写し絵みたいに見るといいんです。私、サムネを作るときも、うまい人のキャプチャを持ってきて、自分の画像を透明度を下げて重ねて、違いを見る。
J:オマージュですね。
KYOKO:そう、ただの間違い探しです。音量もそう、同じ機器で比べてみたら「あれ、自分の方が大きくない?」とか。気づかないと直せない。
J:気づく・気づかないはセンスの問題もあるから、わからない人には言葉で教えてあげないと伝わらないね。
KYOKO:でも、「なんでリサーチしないんだろう」って思うことは正直ある。上位で伸びている動画をちゃんと見ていたら、「自分のフォント大きすぎない?」「このジャンルでこのサムネはないよね」って気づけるはずなんです。
06|コンセプトとは「切り口」である

J:コンセプトって何を指しているのかわからない人に、一つ例を出すとすると、前回の合宿でダンデさんが作った「クローゼット男」シリーズ。クローゼットに籠った男が何かに挑戦しているというシュールな設定で、すごくウケた。
J:人ってね、なんかネガティブなものを見たい生き物なの。幸せそうなものより、「何かに失敗してる」「悲惨な状況にある」ものの方に引き寄せられる。そういう意味でも「クローゼットで戦っている男」というコンセプトは刺さった。
J:つまりコンセプトって、切り口の問題。全員クローゼットに籠れという話じゃなくて、どんな見せ方・どんな設定・どんなキャラクターで切るかという話。
KYOKO:そしてここで大事なのが、一人よがりになっていないかということ。「自分語りのコンセプト」になってしまうと、視聴者が求めているものと一致しない。
KYOKO:例えば、占い師みたいな格好で出てきて喋るのか、黒板の前で教師のように喋るのか。同じジャンル・テーマでも、視聴者が求めている見せ方と自分の持ち味の重なる部分を探していく必要があるんです。
07|チャンネルが壊れる原因 — 親和性のないコンセプト変更
KYOKO:コンセプトをある程度決めて出してみたけど伸びない、だからあれも試そう、これも試そう、となってチャンネルがわからなくなる人もすごく多い。
J:検証することは大事なんだけど、検証の振れ幅が大きすぎると、一つのチャンネルの中で別のチャンネルを作っているような状態になっちゃう。
KYOKO:コンセプトには親和性というものがあって。例えばKYOKOが黒板の前で喋っているものが、ホワイトボードの前に変わってもペルソナはズレないんです。でも、突然ドレスを着てホテルのラウンジでシャンパン片手に喋り始めたら、もう違うペルソナが来てしまう。
KYOKO:そうなると、もう同じチャンネル内でやらない方がいい話になる。

J:YouTubeって積み重ねのビジネスなんですよ。同じような毛色の動画が蓄積して、ようやくYouTubeのアルゴリズムが「このチャンネルはこういう人に届けるべきだな」と判断してくれる。貯金みたいなもので、経験したことがない人はそれがいつ来るかわからないから、焦って別の方向に振ってしまう。
KYOKO:そこで振ってしまうと、また最初からやり直し。データが貯まらない、ペルソナが定まらない。何屋さんかわからないチャンネルになってしまうんです。
08|最初の設計でブレないための強い信念

KYOKO:最初の設計のときに、強い信念を持って決めていればあまりブレない。でも、なんとなく作業で「ジャンルはこれ、テーマはこれ、コンセプトはこんな感じでいいか」と埋めてしまうと、絶対ブレるんです。
J:迷いながら作っていると、毎回「今日何作ろう」になる。今日何作ろうで30分経っちゃう人、多いと思う。
KYOKO:だからこそ、一番最初の設計に時間をかけてほしい。ここで自分が何屋なのか、誰に何を届けるのかが固まっていれば、次の動画のテーマも自然に出てくるはずなんです。
09|一人しゃべりと有益性 — 再生数より売上という考え方
KYOKO:前に「視聴者の4つの指標(有益・感情・共感・新規性)」の話をしましたけど、今の時代、一番大事なのは圧倒的に有益性だと思うんです。VLOGであれエンタメであれ、「これ知らなかった」「これやってみたい」「ブックマークしたい」と思わせる要素が必要。
J:再生数だけで言うと、癒し系・ストーリー系の方が伸びやすい。でも売上という観点では圧倒的に一人しゃべりなんだよね。ここは本当にブレていない。
KYOKO:再生数は少なくても、リストが取れるかという指標では一人しゃべりが強い。
J:ただし、伸ばすのは難しい。500〜600回でも十分すごいし、500回回れば今のビジネス系ではリストは取れる。
KYOKO:ただし、リストが取れるかどうかはリスト設計次第。一人しゃべりで取れていない人は、たいていリスト設計が間違っている。
10|コンセプトは「動画スタイル」も含む

KYOKO:コンセプトって、トーク内容の切り口だけじゃないんです。動画のスタイル・差し込み映像・テロップ・音・ASMR要素、こういったもの全部がコンセプトに含まれてくる。
J:勉強会でも以前やったけど、コンセプトって本当に種類がたくさんある。それを体系立ててまた授業としてまとめる回があってもいいと思う。
KYOKO:次の勉強会で、前半後半に分けてまとめてもいいかもしれないですね。
11|根本にあるのは「価値提供への情熱」
J:結局のところ、YouTubeはビジネスなので、価値提供なんですよ。視聴者に対してどういう価値を提供できるのか、どういう有益性を届けられるのか。そこに情熱がないと、ジャンルもテーマもコンセプトも決まってこない。
J:情熱の向かう先が「稼ぐこと」に特化しているなら、ジャンルもテーマもコンセプトも何でもいいのかもしれない。わたしはどちらかといえばそのタイプ。でも多くの人はそうじゃないから、自分のやりたいことを知るところから始めないと、深掘る興味自体が湧いてこない。
KYOKO:能動的な気持ちが湧いてこないと、「お客さんは何を考えているんだろう」「何を提供したら有益だと思ってもらえるんだろう」と考えられない。考えられなければ、いいコンテンツは作れない。価値提供ができないから、稼げないし、再生されないし、登録者も伸びない。全部ここに繋がっているんです。
📝 今回のまとめ
🎬 今日すぐできる3つのアクション

📅 次回予告|シリーズ③「視聴者の気持ち、本当にわかっていますか?」
💭 次回のテーマ
今回「顧客目線」「ペルソナ」という言葉が何度か出てきましたが、次回はここを深く扱います。
あなたのジャンル・テーマで、そもそも視聴者はその映像を見たいと思っているのか?
話している内容と映像は本当に合っているのか? ペルソナのズレは、台本・編集・サムネすべてをズラしていきます。
とても抽象的だけれど、伸びない人が本当に乗り越えなきゃいけない壁の話。
シリーズの最終回です。
収録日:2026年4月17日 / 配信:YouTubeビジネスの学校ポータル