「再生数が伸びた」と喜ぶ前に、確認してほしいことがあります
🗓 2026-08-25

皆さん、こんにちは。Jです。

先週の8月24日から、YouTubeの再生回数のカウント方式が変わりました。
今週あたりから「あれ、なんか再生数が増えてない?」と感じる人が出てくると思います。
その増え方、動画が良くなったからではない可能性がかなり高いです。
もちろん本当に伸びている場合もあります。ただ、今回の変更を知らずに数字だけ見ていると、たぶん読み間違えます。
① 何が変わったのか

2026年8月24日から、長尺動画、ショート、ライブ配信、すべての形式で「動画の再生が始まった瞬間」に1再生とカウントされるようになりました。
YouTubeの言い方だと「最初のフレームが表示された時点」です。
これまでは形式ごとに基準が違っていて、長尺は再生ボタンを押してから一定時間見られて、それでやっと1再生になっていましたよね。
ショートは2025年からすでに「再生が始まったら1回」の方式になっていたので、今回はそれを全部の形式に広げて基準をそろえた、ということです。

あわせて知っておいてほしいことが3つあります。
過去の動画の累計は、さかのぼって計算し直されません。24日までの数字はそのままで、24日以降に新しく発生した視聴だけが新しい方式で加算されます。
収益には影響しません。YouTubeが明言しています。広告収益はこれまで通り、ショートのエンゲージビューと総再生時間をもとに計算されますし、YouTubeパートナープログラムの参加条件も変わっていません。
2027年2月に予定されているYPPの条件改定(新規参加者の総再生時間が8,000時間になる件)は別の話です。同じ時期に話題になっているので混ざりやすいんですけど、切り離して考えてください。
変わったのは、表に出る再生数の定義だけです。
ただ、この定義が変わると、数字の読み方がけっこう変わるんですよね。
② 今の再生数は「開いた人の数」です

昔の30秒基準を思い出してみてください。
あの頃の再生数は、少なくとも30秒は見てくれた人の数でした。サムネに釣られて開いた人が5秒で閉じても、それはカウントされなかった。
だから再生数は、ある程度「中身に興味を持った人の数」として読めたんですよね。

今は、開いた瞬間に1回です。5秒で閉じた人も、最後まで見た人も、同じ1回になります。
つまり今の再生数は、どれだけの人が開いたかを示す数字です。YouTube自身もこれを「露出ベース」のモデルと呼んでいます。
サムネとタイトルがどれだけ開かれたか、という数字だと考えてください。
サムネとタイトルがちゃんと機能しているかどうかを見るには、これで十分使えます。
ただ「再生数が伸びた=内容が評価された」という読み方は、もう成り立ちません。
伸びたのはサムネのおかげかもしれないし、単にカウントの定義が変わっただけかもしれない。どちらなのかは、再生数だけ見ていても分からないんですよ。
③ 数字は増えるのに、厳しくなる人もいます

再生が始まった瞬間にカウントされるということは、サムネとタイトルを強めにして開かせれば開かせるほど、再生数は上がります。
一方で、開いた人がすぐ閉じれば、平均視聴時間も維持率も下がります。
YouTubeが動画を評価して次の人に届けるかどうかを決めているのは、再生数よりもそちらの方ですよね。
早期離脱はネガティブなシグナルです。KYOKOさんも繰り返し言っている通りで、今回の変更で何も変わっていません。
むしろ、表の再生数が増えやすくなった分、「再生数は増えているのに伸びない」という現象が起きやすくなります。

開かせる力と、見続けてもらう力が、それぞれ別の数字に出るようになったと考えてください。
だから、冒頭の数秒と本編の中身が合っているかどうかが、これまで以上に結果に出ます。

サムネとタイトルで約束したことを、動画の最初の数秒でちゃんと受け取る。
この動画は誰のどんな悩みに答えるのかを冒頭で示して、そのまま本題に入る。
これができていれば、開いた人がそのまま見続けてくれるので、再生数と評価が一緒に上がります。
できていなければ、再生数だけが上がって、評価は上がりません。
自分の動画がどちらなのか、一度確認してみてください。
④ どこを見ればいいのか

再生数は、サムネとタイトルがどれだけ開かれたかを見る数字として引き続き使えます。
ただ、それだけで判断しないでください。
まずYouTube自身が案内しているのが、YouTube Studioの「エンゲージビュー」です。
これは最初の数秒を超えて見続けられた回数で、変更前と変更後を比べるならこちらを見てほしい、とYouTubeが言っています。
再生数の定義は変わりましたが、エンゲージビューの定義は変わっていないので、前後の比較がしやすいんですよね。
それから、長尺なら平均視聴時間、平均視聴率、視聴者維持率。ここは今まで通りです。

再生数が上がっているのに平均視聴時間が下がっているなら、サムネと中身がずれている可能性が高いです。
再生数も平均視聴時間も一緒に上がっているなら、それは本当に良くなっています。
そして、私がいつも先に見るのは、その動画から何人がリストに入ったか、です。

先週のコラムでも書きましたが、私たちがYouTubeをやっている目的は再生数ではないですよね。
再生数の定義が変わっても、リストに入った人数の定義は変わりません。
ここを見る習慣がついていれば、YouTube側の仕様がどう変わっても、判断に迷うことはなくなります。
⑤ 過去の動画と比べるときの注意

8月24日をまたいで数字を比べるときは、定義が違うことを頭に入れておいてください。
たとえば、去年出した動画の8月後半以降の再生数が急に増えていたとしても、単にカウント方法が変わったせいかもしれません。
企画が当たったと判断するには、他の数字も見る必要があります。
しかも既存の動画は、1本の累計の中に、24日までの旧方式の数字と、24日以降の新方式の数字が混ざって入ることになります。
「この動画は10万回だからこっちより強い」みたいな比較は、当分の間あてになりにくいです。
動画同士を比べるなら、同じ時期に出した動画同士で、しかも再生数以外の指標も並べて見る。
これを習慣にしておいてください。
それと、まだ間に合う人は、今のうちに主要な動画の数字を控えておくといいです。
再生数、インプレッション、クリック率、平均視聴時間、登録者の増減あたりを、直近28日と90日でスプレッドシートに残しておく。
数ヶ月後に「あれ、前はどうだったっけ」となったとき、切替前の数字がないと本当に改善したのかどうか判断できなくなります。
地味な作業ですけど、やっておいて損はないです。
まとめておきます

今回の変更で、再生数は「どれだけの人が開いたか」を示す数字になりました。
見続けられたかどうかは、エンゲージビューと平均視聴時間で見ます。
ビジネスとして機能しているかどうかは、リストに入った人数で見ます。
この3つを分けて見る癖がついていれば、数字が増えて浮かれることも、減って落ち込むこともなくなります。
今週、再生数が増えて見えたら、まず平均視聴時間を横に並べてみてください。
今日はこのあたりで。また次回。