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あなたの動画、それぞれの"役割"を分けて作れていますか?

🗓 2026-06-02

こんにちは。花粉症がひどくて涙と鼻水が止まらないJです。

先日の勉強会で、「どんな動画を出すか」という話になりましたが、今日はその話をやります。

テーマの広さ、抽象度、具体性。

私とKYOKOさんで話していると、この感覚は自然に共有できるんですが、受講生の皆さんを見ていると、どうも腑に落ち切っていない様子なんですよね。

この前の勉強会も、みんな「うーん」という顔で聞いていた。

「抽象的な動画は再生数が伸びやすい」「具体的な動画は再生数は少なくなる」。

理屈としては理解できる。

でも、自分のチャンネルに置き換えると、急に手が止まる。

今日はこの感覚を、もう少し踏み込んで整理します。

カギになるのは、動画を「集める/売る」の2つに分けるだけじゃなく、視聴者との距離感をもっと細かく見て、その距離ごとに合うネタを設計すること。

そして、入ってきた視聴者をチャンネル内で少しずつ近づけていく流れを作ることなんです。

長くなりますが、今日はここをきっちりやっておきましょう。


まずは大枠──動画には「役割」があります

最初に、ベースの考え方だけ短く確認しておきます。

動画には大きく2つの役割があります。

ひとつは、まだあなたを知らない人に出会ってもらうための動画。

「集める動画」と呼びますね。

もうひとつは、すでにあなたを知っている人に、商品やサービスへの距離を縮めてもらうための動画。

「近づける動画」と呼びます。

集める動画は、テーマが広くて抽象的。

近づける動画は、テーマが狭くて具体的。

ここまでは、勉強会でも何度か話してきた通りです。

ただ、実際のチャンネル運営では、「集める/近づける」の2区分だけだとちょっと粗いんですよ。

もう一段、解像度を上げる必要があります。


視聴者の「距離」を、もう少し細かく見てみる

ここから本題に入ります。

視聴者との距離感は、ざっくり4段階で考えるといいです。

距離感1:かなり遠い人

そもそも自分の悩みを言語化できていない段階の人です。

なんとなく不満や不安はあるけれど、それが何なのかわかっていない。

検索もできない、というレベル。

例えばダイエットの発信者なら、「最近なんか疲れやすい」「鏡を見るとちょっとがっかりする」、そんな状態の人ですね。

副業の発信者なら、「このまま会社員人生でいいのかな」というぼんやりした不安を抱えている人。

英語の発信者なら、「英語、できたほうがいいんだろうな」というレベルの人。

この距離の人は、まだ「あなた」も、「あなたの商品」も、そして「そもそも自分の悩み」も、はっきり認識できていないんですよ。

距離感2:少し遠い人

自分の課題はうっすら見えていて、解決策があるらしいことも知っている。

でも、何から始めればいいかわからない段階の人です。

ダイエットなら、「やせたい。けど、どうやって?」。

副業なら、「副業を始めたい。でも、自分に何ができる?」。

英語なら、「英語の勉強、何からやればいい?」。

この距離の人は、あなたの世界の入口を、ぼんやり眺めているような人ですね。

距離感3:まあまあ近い人

解決策のジャンルは決まっていて、どの手段にするかで迷っている段階の人です。

ダイエットなら、「ジム、パーソナル、宅トレ、どれがいいんだろう」。

副業なら、「YouTubeにしようかな、Webライターにしようかな」。

英語なら、「オンライン英会話と独学、結局どっちがいいんだろう」。

この距離の人は、もう買う気はあるんです。

ただ、選択肢を比較している段階。

距離感4:かなり近い人

ほぼ決まっていて、最後の一押しが欲しい段階の人です。

ダイエットなら、「このパーソナルジム、よさそうだけど、料金は見合うかな」。

副業なら、「あの講座を受けようか迷っている。けど踏ん切りがつかない」。

英語なら、「もう体験レッスンも受けたし、申し込もうかどうか」。

この距離の人は、買う直前です。

決断の手前で立ち止まっている状態ですね。


ここまでで気づいてほしいんですが、同じ「ダイエットしたい人」と言っても、距離が違うと頭の中で考えていることがまったく違うんですよ。

距離感1の人は、自分の悩みすら整理できていない。

距離感4の人は、もう商品名で迷っている。

この人たちに同じ動画を見せても、当然刺さりません。


それぞれの距離感に、どんな動画のネタが合うのか

ここから具体的なネタの話をします。

ジャンル別に並べていきますので、自分のジャンルに置き換えて読んでみてください。

距離感1(かなり遠い人)に合うネタ

この距離の人は、まず自分の悩みを言語化してくれる動画に反応します。

「これ、私のことだ」と思ってもらうのが入口です。

ダイエット系なら、

  • 「40代から、急にやせなくなる本当の理由」
  • 「鏡を見るのが嫌になったら、それは体じゃなく生活の問題かもしれません」
  • 「ダイエットが続かない人の、本当の原因」

副業系なら、

  • 「会社員人生、このままでいいのかと思ったら見てほしい話」
  • 「お金じゃなくて、時間と自由が足りない人へ」
  • 「副業を始める前に、絶対に向き合うべきこと」

英語系なら、

  • 「英語ができないことで、損していること」
  • 「40代から英語を始めても遅くないのか、という話」

カウンセリング・コーチ系なら、

  • 「人間関係に疲れたあなたへ、最初に伝えたいこと」
  • 「自己肯定感が低いのは、あなたのせいではありません」

この段階の動画は、解決策をあまり出さないんですよ。

「あなたの悩みは、こういう構造でできています」と整理してあげるだけ。

具体的なノウハウや商品名は、まだ出しません。

ここで出すと、「急に売り込まれた」感じになります。

距離感2(少し遠い人)に合うネタ

ここでは、ジャンル全体の地図を見せてあげる動画が刺さります。

「やせたい」「副業したい」「英語を勉強したい」と思った人に、選択肢を整理してあげる動画です。

ダイエット系なら、

  • 「ダイエットの方法、結局どれが正解なのかを整理します」
  • 「食事制限と運動、どっちから始めるべきか」
  • 「40代のダイエット、これだけは押さえておきたい3つ」

副業系なら、

  • 「副業の選び方を、タイプ別に解説します」
  • 「YouTube、ブログ、せどり、どれが自分に向いているのか」
  • 「副業で月5万を目指す人の、現実的なルート」

英語系なら、

  • 「英語学習の進め方、目的別にルートを分けます」
  • 「TOEICと英会話、どっちを優先すべきか」

この段階では、まだ自分の商品やサービスは前に出しません。

出しても、軽く触れる程度。

選択肢を見せて、「なるほど、こういう選び方があるんだ」と頭の中の地図を描いてもらうのが目的です。

距離感3(まあまあ近い人)に合うネタ

ここから具体性が一段上がります。

比較・レビュー・選び方の動画ですね。

ダイエット系なら、

  • 「パーソナルジムを選ぶときに見るべき5つのポイント」
  • 「宅トレで本気でやせたい人が買うべき道具を解説」
  • 「パーソナルジム3社の料金と中身を比較してみた」

副業系なら、

  • 「YouTube副業で月5万を稼ぐためのリアルな道筋」
  • 「副業スクール、どこを選ぶべきか」
  • 「副業を始めて1年で月10万までいった、私のリアルな手順」

英語系なら、

  • 「オンライン英会話、3社を実際に比べてみました」
  • 「英会話スクールに通う前に、自分に合うかを見極める方法」

この段階の動画は、選んでいる人のための情報提供です。

「あなたはこういう人ですよね、だったらこういう選択肢が合います」とはっきり言ってあげる。

ここで、自分の商品やサービスを軽く紹介し始めても自然です。

距離感4(かなり近い人)に合うネタ

最終段階の動画ですね。

判断材料と、背中を押すことに振り切ります。

ダイエット系なら、

  • 「私のパーソナルジムを、料金と中身まで全部見せます」
  • 「実際に通った人の3ヶ月後の変化を公開」
  • 「申し込み前に、よく聞かれる質問にお答えします」

副業系なら、

  • 「私の講座は、こういう人に向いていて、こういう人には向いていません」
  • 「料金プランと、特典の中身を全部解説します」
  • 「受講生3人のビフォーアフターを紹介します」

英語系なら、

  • 「私の英語コーチング、申込み前に知っておいてほしいこと」
  • 「受講料に対して、何が得られるかを正直に話します」

この段階の動画は、再生数を取りに行く動画ではありません。

買おうか迷っている、ごく一部の人のためのものです。

ただ、その人たちにとってはこれが一番ありがたい動画なんですよ。


ここまで読んで、「あれ、自分のチャンネル、距離感1と2の動画しか出してないかも」「逆に距離感3と4ばかりだな」と気づいた方、いるんじゃないでしょうか。

そこに気づけたら、もう半分マーケティング脳ができてきています。


チャンネル内での教育プロセス──遠い人を近づけていく設計

ここからが、もうひとつの大事な話です。

距離感1の人を集めて終わり、ではないんですよ。

集めた人を、距離感2、3、4と、少しずつ近づけていく流れを作る必要があります。

これがチャンネル内での「教育」と呼ばれるものです。

教育という言葉が硬ければ、「ご案内」と置き換えてもいいですね。

「次に見てほしい動画」を意図的に設計する

たとえば、距離感1の動画「会社員人生、このままでいいのかと思ったら見てほしい話」を見終わった人は、何を考えていると思いますか?

「確かに、自分もこのままでいいのかな」「なにか動いたほうがいいかも」と思っています。

このタイミングで、距離感2の動画「副業の選び方を、タイプ別に解説します」が「次に見るべき動画」として表示されたら、すごく自然に流れていきますよね。

これを意図的にやるんです。

具体的には、

  • 動画の終わりで、次に見てほしい動画をはっきり案内する
  • カードや終了画面で、次の段階の動画にリンクする
  • 再生リストを「距離感の順番」で組む
  • 概要欄に「次におすすめの動画」を貼る

このあたりですね。

YouTubeのおすすめに任せきりにするんじゃなくて、自分のチャンネル内で導線を設計するということです。

再生リストも、ジャーニーの順番で作るのもあり

再生リストの組み方も、距離感の順番でやるのが理想です。

たとえばダイエット系のチャンネルなら、

  • 再生リスト1:「ダイエットを始める前に知っておくべきこと」(距離感1の動画を集める)
  • 再生リスト2:「自分に合うダイエット法の選び方」(距離感2の動画を集める)
  • 再生リスト3:「具体的な実践方法」(距離感3の動画を集める)
  • 再生リスト4:「私のサポートメニューと事例」(距離感4の動画を集める)

こんなふうに並べておくと、視聴者は自然に上から順に見ていって、距離が縮まっていきます。

新規の視聴者が、自分のペースでジャーニーを進められる構造になるんですよ。

概要欄を「ご案内係」として使う

概要欄は、視聴者にとって「次にどこへ行けばいいか」を教えてくれる場所です。

ここに、その動画の距離感から見て「次の段階の動画」を必ず置いておくこと。

「この動画を見て、もう少し具体的な話を聞きたい方はこちら」みたいな一文と、リンクを置く。

これだけで、視聴者の動きが変わります。

何もしないと、視聴者はその動画を見終わったら、そのままチャンネルから出ていってしまいますからね。

コメントへの返信も、教育のひとつ

ちょっと地味な話ですが、コメント欄でのやり取りも、視聴者を近づける大事な接点です。

距離感1の動画に「私もこれで悩んでいます」というコメントがついたら、

「気持ち、すごくわかります。よかったらこちらの動画も見てみてください」と、距離感2の動画への誘導を入れる。

これだけで、コメントしてくれた人は次の段階へ進んでいきます。


チャンネル設計を、もう一度見直してみる

ここまでの話を踏まえると、チャンネル設計って、結構やることがあるんですよ。

  • どの距離の人を、何本の動画で集めるか
  • 集めた人を、どの動画で次の段階に運ぶか
  • どの段階の人に、どのタイミングで自分の商品やサービスを案内するか

これを全体で設計する。

これがチャンネル運営なんです。

「とりあえず思いついたネタを撮って出す」のとは、ぜんぜん違う作業ですよね。

ただ、いきなり完璧にやるのは無理です。

最初は、距離感1〜4のどこに偏っているかを把握するだけでも十分。

そこから、足りない距離感の動画を少しずつ増やしていく。

そしてチャンネル内で、隣り合う距離感同士が自然につながるように、案内を整える。

これだけで、チャンネル全体の挙動がぜんぜん変わってきます。


集める動画ばかり出していると起きること

ここで、改めて2つのリスクを整理しておきます。

集める動画ばかり出しているチャンネルは、確かに再生数は伸びます。

新しい人もたくさん入ってきます。

でも、いざ商品やサービスを売ろうとした瞬間に、おかしなことが起きるんです。

視聴者がついてこない。

それどころか、「急に売ってきた」「がっかりした」みたいな反応が出てくる。

ひどい場合は、コメント欄が荒れることもあります。

これ、視聴者が悪いんじゃないんですよ。

距離感1や2の動画しか見せてこなかったから、視聴者からすると、あなたは「役に立つ話をしてくれる人」でしかなかったわけです。

そこから急に「商品買ってください」と言われたら、距離が遠すぎて当然違和感がある。

抽象的な動画というのは、視聴者にとってまだ何かを買うつもりがない状態で見るものなんです。

その状態のまま売られると、人は警戒します。

これがひとつ目のリスクですね。


近づける動画ばかり出していると起きること

逆に、距離感3と4の動画ばかり出しているとどうなるか。

買いたい人にとっては、ありがたい情報です。

迷っている人の背中を押すのに最適な動画でもあります。

ただ、これだけだとチャンネル全体が困ったことになります。

新しい人が、入ってこなくなるんですよ。

具体的な動画というのは、すでにあなたを知っていて、もう買うことを検討している人にしか刺さらない。

「副業の学校って実際どうなの?」とわざわざ検索する人は、もう副業の学校をある程度知っている人ですよね。

でも、副業の学校という名前すら知らない人は、絶対にその動画にはたどり着かない。

結果、チャンネルの再生数は頭打ちになります。

熱心なファンには深く届くんですが、その輪が広がっていかない。

これがふたつ目のリスクです。


「マーケティング脳」とは、この設計を読む感覚です

ここまでの話を、ひとつの言葉でまとめておきます。

両方の役割を、どう配分するか。

距離感1〜4を、どんな順番で、どう動画でつないでいくか。

これを読む感覚を、私は「マーケティング脳」と呼んでいます。

KYOKOさんもいつも「テーマの広さを意識しましょう」「視聴者がどの段階にいるか考えましょう」という話をしていますよね。

これは結局のところ、この感覚のことなんです。

マーケティング脳というのは、特別な才能じゃありません。

「今出そうとしているこの動画は、距離感1〜4のどれに当たるのか」。

「それを見た人を、次にどの動画へ案内するのか」。

「その流れで、自分の商品まで、どのくらいのステップでたどり着くのか」。

毎回これを考える習慣のことなんですよ。

最初は意識しないとできません。

でも、続けているうちに、企画の段階で自然に分かるようになっていきます。

「これは距離感1の動画」「これは距離感3の動画」と振り分けられるようになる。

そうすると、チャンネル全体の設計が変わってきます。

新しく入ってくる人のための動画を月に何本、買うかどうか迷っている人のための動画を月に何本、というふうに、配分で考えるようになる。

これが、チャンネルを長く伸ばしていく人がやっていることです。

ちなみに、そういうのは視聴者の心理を読み取る能力が高ければ高いほど、感覚的に理解する力もついてきます。

昨日「YouTubeビジネスの学校」の標準コースで公開された「視聴者心理の理解」のカテゴリーは、かなり重要な授業になるので、絶対に見ておくべきですね。


最後に、ひとつだけお願い

今日のコラムを読み終わったら、ぜひひとつだけやってみてほしいんです。

自分のチャンネルの直近10本を並べてみてください。

そして、それぞれの動画に、距離感1〜4のどれに当たるかをつけてみる。

10本のうち、どの距離に偏っているか。

抽象的であまり踏み込んでいないような動画ばかり出しているのであれば、戦略としては広告収益狙いのチャンネルになってくると思いますし、その分再生数も取れると思います。

だけど、具体的な悩みや顕在的なニーズに大きく寄っている場合は、再生数よりも自分の商品を販売する方向性に向いています。

そのようなテーマで話すチャンネルであればあるほど、権威性などが必要になってくるということです。

距離感1と2ばかりなら、視聴者は集まっているはずなのに、売上につながらない理由が見えてきます。

距離感3と4ばかりなら、登録者の伸びが鈍い理由が見えてきます。

バランスが大事ですし、これに関しては、特にたった一つだけの正解というものはありません。

戦略は十人十色で無限にありますし、結局は「どのくらい距離の遠い人から自分のチャンネルに集めたいか」という、自分自身の戦略次第ということになります。

そしてもうひとつ。

隣り合う距離感の動画同士が、ちゃんとつながっているか。

距離感1の動画を見終わった人が、距離感2の動画にスムーズに行ける導線はあるか。

これも一緒に見てみてください。

たぶん、何かしら抜けている場所が見えてきます。

そこを埋めるところから始めれば、十分なんですよ。

完璧にやろうとしなくていいんです。

まず、自分のチャンネルの全体像を、距離感の地図として眺める。

それが、マーケティング脳を鍛える最初の一歩になります。

今日はこのあたりで。

また次回。